1巻が発売されたコミックスの中から、編集部と書店員のお薦めマンガを紹介する「はじめの1巻」。今回は、「花とゆめ」(白泉社)で連載、ぽっちゃり体形の女子高生とイケメン後輩の恋を描いた平間要さんのラブコメディー「ぽちゃまに」です。
ぽっちゃり体形の女子高生・紬(つむぎ)は、ある日突然、後輩のイケメン男子・田上幸也から「俺とつきあってほしい」と告白され、二の腕をもまれてしまう。田上は、ぽっちゃり体形の女子しか相手にしないという「ぽっちゃりマニア」で、2人は友達から関係を始めることにする。
◇編集部からのメッセージ 花とゆめ編集部 西田美和子さん 「ぽちゃ支持派の男性にもおすすめ」
サエない主人公は眼鏡を外したら美少女……という王道設定に、素直にトキメけなくなった時期がありませんか。実際、眼鏡を外したところで自分の顔は自分の顔、という残酷な現実に気付く瞬間。あの感覚を味わったことのある女性は少なくないのでは、と思います(かくいう私も)。そんなあなたにこそ読んでいただきたい、「ぽちゃまに」です。
主人公は、ぽっちゃり体形でいじめられたことのある女子高生・紬。確かにどう見てもぽっちゃり、よく食べる。でも、いつも笑顔で優しいすてきな女の子。そんな紬を、“ぽちゃ専”の年下イケメンが溺愛(できあい)します。コンプレックスを持つ女の子にも、きっといつか、ありのままを肯定してくれる男の子が現れる。これを伝えることは、少女マンガの一つの使命だと思っています。とあるシーンの、「重いのが、いいんだよ」というセリフは必見!
ちなみに、天然なように見える紬が、男の子と付き合う「その先」にあることもちゃんと意識しているのは、平間先生のこだわりです。先生自身もぽっちゃり女子好きとあって(最近のお気に入りは篠崎愛ちゃん写真集)、ぽちゃ主人公がふわふわと可愛らしく描かれているので、ぽちゃ支持派の男性にも自信を持っておすすめいたします!
◇書店員の推薦文、南海ブックス 岡本美紀さん「幸せな気持ちになるマンガ」
若くしてぽっちゃり好きなイケメンの後輩・田上くんは、衝動に対してあらがわない素直な少年。
普段は、「お触り禁止」と言われれば我慢できる落ち着いた性格。会話もほぼ敬語で進むのに、真剣な思いを伝えたい時に口調が切り替わるから心に響きます。
コンプレックスは誰にでもあるけれど、そこをあえて「好きだ」と言われると、信じ難い気持ちと「うれしさ」が混じって複雑。ぽっちゃりの中から選ばれた理由、選んだ理由がもっと別にもあるってことが語られていて、幸せな気持ちになるマンガです。
(この記事はエンタメ総合(まんたんウェブ)から引用させて頂きました)
では最後の閉めです。
登山の目標は山頂と決まっている。
しかし、人生の面白さはその山頂にはなく、かえって逆境の、山の中腹にある。
今日はこのへんで。